オ:大滝詠一
|
大滝さんは、山下達郎と同じく自らを語り尽し(FMの番組「サンデー・ソングブック」の新春放談が毎年スゴイ内容)ている人なので、何を書いたらよいのやらと困っています。
|
はっぴいえんど時代の大滝さんのボーカルは、レコードの中では、いささか暑苦しく感じられたんだけど、ステージとなると音がこもって、歌詞がほとんど聞き取れない状態の印象しか残ってません。
|
もっとも、唯一観たのが71年6月22日京都新聞会館ホールで同志社大学の学生が主催したアマチュアのコンサートに近い機材の状態(何と、途中でアンプが壊れ、ワタナベ楽器から取り寄せている間、メインの岡林信康が生ギターで歌ってつないだ)のライブだったので、PAなんてないような、ちょうど講堂で文化祭の練習を観ているような感じでした。
|
ギタリストのボーカルは、鈴木茂にしても竹田和夫(クリエイション)にしても声がか細く、当時のライブのPAでは、ほとんど何を歌っているか、聞き取れなかったんだけど、それは声量にも問題があったように思います。しかし、大滝さんのは、あの個性的?な歌い方にも原因があったような気がします。
|

|
はっぴいえんど解散後のソロアルバムとライブ盤でのココナツバンク名義の「ウララカ」などで、POPS度増加の予感は、あったけれど、エレックレコードより発売されたナイアガラレーベルの第2弾(第1弾は、シュガーベイブ)「ナイアガラムーン」で、POPS度(歌謡曲度も)すべて全開となった。
|
このアルバムは、今もって大滝さん自身のアルバムの中で、一番だと思う。(「ロンバケ」は、完成度が高すぎる!)リズムと言葉遊びの楽しさにプラスロマンテイックなムードと来たもんだ。ニューオリーンズのリズムはすでにドクタージョンの「ガンボ」で紹介されていたけれど、身近なPOPSとして受け止めたのは、「楽しい夜更かし」がはじめてかな?<楽しい夜更かし、明日は休み>の気分がなくなった昨今の僕には、夢のように響くけれど、今も愛聴曲で口ずさみます。
|
そして、アルバム最後の「ナイアガラムーンがまた輝けば」、このゴージャスなサウンド、ロマンテイックなムード、さらに小唄っぽくに歌う大滝さんの甘い声。これを、ロックの時代のど真ん中で聞いた者の驚きは、ちょっと表現しにくい。天然の滝を取り囲む人工的観光施設の「ナイアガラフオールズ」さながらの味つけは、この後、「冬のリビエラ」「風立ちぬ」「熱き心に」と続き、完全に商業的成功を収めるに至る。
|
めでたし、めでたしなんだが、仙人(山下達郎は、「生ける伝説」と本人に言った)となった大滝さんは、とにかく新譜を出さない。(本人は、オフアーが無いだけと言っている)あの「幸せな結末」からも足かけ5年に突入なのだ。そろそろ、ご本人のボーカルも聞いてみたいな〜。(歌謡曲のカバー集などは・・・)
|
最後に、02年2月に大滝さん監修の小林旭の企画ものCDが、バラ売りで何タイトルか出るそうで、こちらも楽しみだ!(注:これらネタ元は、すべて「サンデー・ソングブック」です)
|
2002年1月 YASU
|